1.ビン・ボトル撮影セット「ボトラ」はお客様の声から誕生しました。
ボトラの開発を手掛ける(有)大里化工の第一弾商品、商品撮影セット「フォトラ」は平成22年12月から発売を開始し、現在までに多くのお客様にご愛顧いただいています。(フォトラ)
フォトラはネットショップやオークション向けの商品撮影を
「誰でも」「簡単に」「いつでも」撮影できる商品です。
この商品を広くご紹介するために多くの展示会や即売会に参加致しました。
商品撮影に関する質問やフォトラの性能についての感想が寄せられる中で、
「ビンやガラスなど光を反射してしまう商材は撮影する のが非常に難しい」
「ワインボトルを撮影したいが照明や撮影する自分自身 が写りこんでしまう」
「ビンやグラスを簡単に撮影できる商品なら購入するのに」
といったビンやボトル撮影に関するご意見を多く頂きました。
特にネットショップでお酒を扱っている方や、飲料メーカーの方からの要望が強く印象に残りました。
弊社は「誰でも」「簡単に」「いつでも」撮影できる商品の開発を目的としています。
ぜひとも解決すべき問題となり、開発に乗り出すこととなりました。
2.開発は徹底的な調査から始まります
商品開発は、問題の原因を徹底的に調査する事から始まります。
↑悪い撮影例
ワインや日本酒などのビンの撮影は、照明や周りの風景が写りこんでしまいどうしても美しくない写真になってしまいます。
↑良い撮影例
飲料メーカーの商品写真はプロカメラマンが撮影した非常に美しい写真です。
これらの良い撮影例を研究することで、
「どんな写真を美しく感じるのか?」
「ビンにあたる光は、どのように当てれば良いのか?」
「撮影方法はどうしているのか?」
を一つ一つ検証していきました。
そこでわかったことは、
「ビンへの写り込みを無くすのではなく、光をあえて写りこませた方がより美しく見える」
光の写りこませ方が一番重要で、光の線がビンの上から下まで均一に写りこんでいるのが最も美しく見えることを発見いたしました。
3.商品設計~外観デザイン
光の写りこませ方が最も重要である事がわかりましたが、これからはどうすれば求めいている写真を撮影できるようになるかを研究します。
↑撮影方法の検証
照明の位置や角度、明るさなどを変えて検証していきます。
組み合わせ方は膨大なので、最も時間がかかる作業です。
↑照明の検討
撮影で最も重要なのは照明です。照明の種類(LED、蛍光灯など)や明るさ、直接光を当てるのか、間接的に光を当てるのか、etc
ありとあらゆる方法を試行錯誤して、最も美しく光の線が出る方法を探っていきます。
気の遠くなるような実験を重ねていきました。
最終的にたどりついたのは、
「面光源の照明(均一で柔らかい光をだします)の前に、さらに乳白色のアクリル板を設置することで、ビンに
美しい光の線を写りこませることができる」
というものでした。
ビンをキレイに撮影できる目途がたったところで、設計・デザイン作業に入っていきます。
キレイに撮影できるだけではなく、誰でも「カンタン」に「素早く」撮影できなければ意味がありません。
そこでデザイン監修をプロダクトデザイナーの「木全 賢(キマタケン)」さんにお願いしました。
木全さんは
「売れる商品デザインの法則」、
といった著書でも知られる方ですが、家電メーカーや文具メーカーのデザインに長年携わっており、プロダクトデザインに大変造詣が深い方です。
デザイナーさんのアドバイスにより、誰でも「カンタン」に「キレイ」に、そして「素早く」撮影できる商品へと進化していきました。
4.商品化へ
↑完成したビン専用撮影セットです。商品名は「ボトラ」と名付けました。
照明は2台使用しており、それぞれにアクリルパネルが前に立てられるようになっています。
照明の光がビンに写った時に、美しい光の線になるように計算されています。
↑ボトラで撮影した一升ビンです。
ビンに光の線が2本キレイに写りこんでいます。
写りこみをあえてさせることでビンの立体感が出ています。
この写真をわずか数分で撮影することができます。
↑ボトラは、写りこむ光の線を1本にすることも可能です。
より立体感が増してきます。
被写体によって1本か2本か使い分けてイメージ通りの撮影ができます。
ビンやボトルが
「誰でも」「カンタン」「キレイ」に撮影出来る
「ボトラ」は下町「すみだ」で製造している純日本製の製品です。町工場の誇りと自信を持って贈りだします。